<H20年11月29日 とり一にて>
宮原先生からの聞き役 高橋
文責 高橋
8段審査に臨んでの心構えなど、宮原先生が教えを受けた内容を、又聞きで聞いたので、内容が不正確になるのを怖れK先生の剣道談話とした。以下要点を記す。
○立ち会いの前後の礼を審査員は見ている。面を着ける前に審査員に向かって礼をする。立ち会いが終わって面を外した後も同じく礼をする。その後、立ち会いの相手が近くにいたら礼を交わす。立ち会いが終わった後、やれやれ終わったの態度は良くない。誰かが見ている。
○高段者の剣は、部屋を片づけ、門前を掃き清め、水を打って、千客万来、さあ、どなたでもいらっしゃいの構え。宮原先生は、来るやつはみんな片づけてやる、さあ来いと敵を向かえる構えで、良くない。
○立ち会いが開始され、立ち上がったら、右左に動いたり、下がったりしてはいけない。また、1歩前に出てしまうと、間合いが近くなってしまうのですぐ打ち合う状態になり、好ましくない。その場に立ち上がるのが良い。
○足の構えは、右足のかかとは軽く床に着け、左足は甲に力を入れてかかとを浮かす。立ち上がった時に、左のかかとが床に着いていたら、それだけで不合格。
○構えは右前の半身、臍は相手の右腰に付ける。是が自然体。
○気は剣先に表す。手元に力が入って、鍔元を振っているのは、気が抜けている状態。
○立ち上がっての気位の戦いは、7段で15秒、8段で20秒。立ってすぐに打ち込むのは気攻めが行われていないと見られる。
○面に打ち込む間合いは、中結が交わる間合いより近くなる。即ち近間の間合い。その間合いになりながら打ち込まないのは不可。
○間合いの詰め方は、小さく左足・右足・右足、左足・右足・右足と進める。
○面の打ち方は、右手は引き押し、左手は押し引きと両手を使う。剣の支点は右手と左手の間になる。ただし、左手の押しの時に手が下に下がってはいけない。肩を使って押す分を引き上げる。大きく振り上げるのは初心者の面打ち。必ず返される。
○立ち会いは剣道形の仕太刀の位で。先先の攻めで相手を動かして、出鼻を捉え、或いは返して勝つ。
○面に対する返し胴で相手の竹刀を返す位置は、自分の竹刀の先3分の1のところ。左拳が上がらないと面に乗られる恐れがある。
○袴に汗の塩が浮いている様では不合格。