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「一眼、二足、三胆、四力」の「眼」について
22.12.6 文責 橋
剣道では「一眼、二足、三胆、四力」といって「眼」が一番重要であると言う。この、「眼」について、今まで感じていた疑問と、その疑問が見事に氷解した記事について紹介する。
1 今まで感じていた疑問
(1)「眼」には異なる2つの事が区分されていない 剣道で「眼」というが、実はまったく異なる2つのことを述べているのに、区分されていないので、理解しにくくなっている。 その2つとは、1つは「物の見方」のことであり、もう1つは「見る所」のことを言っているのに、どちらも「目付」と称しているので分かりにくくなっている。
(2)「物の見方」のこと 「遠山の目付」や、「観見の目付」と言っている「目付」は、「物の見方」のことである。一般的には、相手の目を中心に体全体を見るようにして、特定の一箇所を凝視しない。また、目玉を動かさないようにすることが大事と言われている。沢庵禅師の不動智神妙録に、「木を見る時に、葉の一枚一枚を見ないで、木全体を見るようにすると、葉の一枚一枚を全て見ることができるが、葉の一枚を見るようにすると木を見ることができなくなる」とある。もちろん心が囚われないことの働きを述べ得ているのであるが、禅には抽象論が無いので、視覚の事実も述べている。
(3)「見る所」のこと 兵法家伝書に書かれている「二星」などの拳やひじなどを見る「目付」や、相手の右拳の動きを注意深く見る「北斗の目付」、あるいは「脇目付」などは「見る所」のことである。剣先と拳を「目付」とする流派もある。
(4)疑問 ここで、「あ〜そうなのだ」と思わないで欲しい。 「物の見方」と「見る所」を実践しようとすると、矛盾が生じることがお分かりであろうか。注視しないで全体を見ることと、拳やひじなどを注意して見ることが同時に出来るのであろうか。武蔵は目玉を動かすなという。柳生但馬守は拳やひじを見ろという。言っている事が正反対である。二人の兵法家のどちらかが間違っているのであろうか。 これが「眼」についての私の疑問であった。
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日時 2010年12月11日 23:48 |
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コメント (50)
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-プロフィール- 名前:トオル先生
こんにちは! プロフィールに写真を載せると言われたのですが、マンガにして貰いました。この方がピントはずれな事も平気で言えますので。 |
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